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F1 2022 日本グランプリの感想:撤退後、完勝するホンダ

3年ぶりの日本グランプリが開催された。日本グランプリが行われなかった期間、自分はあまり気にしてなかったのだが、今年TVで観戦して、やはり地元開催の意義は大きいのだと理解した。去年、ホンダがワークス参戦最後の年に開催できたら、本当に良かったんだがなぁ。今年は2012年以来の20万人越えだとか。観客数が戻ってきたということは、日本でのF1人気も戻りつつあるのだろうか。これもNetflix効果なのかねぇ。雨が降らない時期なのに雨が降ってしまったのは、何とも残念ではある。現地で見た人は大変だったろう。

 

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わかりにくいルール

さて、雨の中で開始されたレースは、一周目のクラッシュで赤旗中断された。幸い再開できたが、非常にわかりにくいレースとなってしまった。

理由は、レースの時間、周回数とポイントシステム関係である。3時間上限のルールが適用され、53周レースの28周しかできなかった。この周回数では、ポイントの75%のみが与えられ、チャンピオンは決定しないと皆思っていた。当事者や解説陣も良く分かってなかったようで、何とも消化不良な戴冠となってしまった。FIAから逐次アナウンスがあれば、見ている方ももう少し理解しながら見ることができたのでは?と思うのだが。

 

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撤退後、完勝するホンダ

それにしても、2022年のレッドブル + HRC + フェルスタッペンの組み合わせは圧倒的であった。グランド・エフェクト・カーの初年度から、完璧な仕事をしたと思う。ストレートの速度のダウンフォースを両立し、タイヤを適切に長く機能させることができた。同じPUのアルファタウリとの差を見ると、改めてシャシーの設計次第なのだと思わされる。エイドリアン・ニューウェイ凄すぎるとしか言えないのだが。いったいこの男を超えるデザイナーはいつ出てくるのだろう。加えてストラテジーと迅速な決断でレース巧者ぶりを発揮し、フェラーリをカモにしてしまった感がある。

かたや、ホンダのPUも初期にいくつか信頼性問題を起こしたものの、デプロイ性能が素晴らしく、かつてのメルセデスのような強さを誇ったと思う。まさに「ここまできたか」という感慨。惜しむらくは第3期にも似た早計な撤退判断であったと思う。ここまで年間14勝。まだ勝つだろう。ただし、今年のPUはRed Bull Powertrains (RBPT) なのだ。いくら勝ってもホンダの勝利には計上されず、第4期の成果にできないというのは、何とも勿体無い話である。が、あそこで完全に終わらせていたらこの勝利はなかったのだから、HRCという形で参戦継続したのは、英断だったということかもしれない。今後2026年以降も何らかの形で参戦し続けて欲しいものである。